ただの怖い話じゃない人間の心の奥底に潜む恐怖を描いた、背筋がゾクゾクする傑作ホラー漫画『203号室』
『203号室』の魅力は、なんといっても身近にありそうな怖さですね。
大学生活を始めたばかりの主人公・金井蓮が、隣人の高梨さんという女性から異常な執着を受けるという、現実でも起こりそうな恐怖が描かれています。
本記事ではそんな「203号室」の全話ネタバレ、そして最終回結末を完全解説。
エスカレートしていくストーカー行為の先には、一体どんな最終回や結末が待っているのでしょうか!
それではさっそく幽霊よりも怖い「人間の狂気」を描いたこの作品について、みていきましょう。
『203号室』の作品情報

まずは『203号室』の基本的な作品情報をチェックしてみましょう。
作品名 | 203号室 |
著者 | 百鬼夜行 |
出版社 | 朝日新聞出版 |
掲載サイト | コミックZOTTO |
配信サービス | コミックシーモア先行配信 |
ジャンル | 青年マンガ、ホラー |
『203号室』は、コミックシーモアで独占先行配信されているウェブ漫画作品です。
2025年5月に第1話が配信開始され、現在はまだ完結しておらず連載中となっています。
注意したいのが、「203号室」というタイトルの漫画は他にも存在すること。
閏あくあ・蓮井子鹿による完結済みのアダルト作品や、山田也による霊能力ものなど、同名の作品がいくつかあるんです。
今回紹介するのは百鬼夜行氏によるストーカーホラーですので、間違えないように気をつけてくださいね。
電子書籍での単話配信という形式を取っているため、気になる話から読み始めることもできます。
ただし、物語の流れを理解するためには第1話から順番に読むことをオススメします!
『203号室』の登場人物一覧

『203号室』に登場する主要キャラの情報をまとめました!
登場人物を知ることで、よりストーリーを楽しめますので、ネタバレ前を読む前に把握しておきましょう。
金井 蓮(かない れん): 本作の主人公で202号室に住む。優しい性格で、上京して初めての一人暮らしに期待を膨らませていました。隣人の高梨に優しく接したことで、彼女の執着の対象となり、徐々に日常を壊されていきます。
高梨(たかなし): 203号室に住む年配の女性。不気味な目つきと異常な行動が特徴。蓮に優しくされたことをきっかけに、一方的な好意と執着心を募らせ、常軌を逸したストーカー行為をエスカレートさせます。
小島 さくら(こじま さくら): 蓮と同じ大学に通う女性。蓮と親しく会話しているところを高梨に目撃されたことで、彼女の嫉妬の対象となり、嫌がらせを受けます。
城(じょう): 201号室に住む男性。ぶっきらぼうな性格ですが、高梨の異常性について知っており、蓮に警告を与えます。
真帆(まほ): アルバイト先の先輩。蓮とのシフトを代わった後に行方不明になります。
『203号室』ネタバレあらすじ全話

コミックシーモアで先行配信中の『203号室』のストーリーを、各話詳しくネタバレしていきます。
金井くんが天然な性格なため、高梨さんの異常性に気が付くのがだいぶ遅れてしまうのですが、彼女の狂気的な行動がどのように始まり、エスカレートしていくのか、一緒に見てみましょう!
203号室あらすじ1話
二浪を経て大学進学を果たした20歳の蓮が、築55年のアパート「あけぼの荘」202号室に引っ越し、隣人への挨拶回りを行う。
203号室の高梨さんは最初は無愛想だったが、夜に肉じゃがを持参するなど親切な行動を見せるようになる。
しかし郵便物を勝手に持参したり、教えた覚えのないバイト先に現れるなど、次第に度を越えた行動をとるように。
蓮がバイト仲間の真帆と電話で話していると、高梨さんが壁に耳を当てて盗み聞きしている不気味な姿が描かれ、物語は不穏な展開へと向かう。
203号室あらすじ2話
レインコートを着た人物が森で遺体を埋めるシーンから始まり、蓮のバイト先の先輩・真帆が行方不明になる。
隣人の城さんから「高梨さんには関わらない方がいい」という警告を受けた蓮は、学園祭の準備で同級生のさくらに好意を抱くようになる。
高梨さんは蓮に手料理を差し入れし部屋に入ろうとするが拒否され、学園祭当日には遠くから蓮とさくらの親密な様子を無表情で見つめていた。
203号室あらすじ3話
駅周辺の駐輪場で自転車のサドルを破損させる事件が発生し、さくらの自転車も被害に遭う。
蓮が高梨さんに城さんへの注意を促すと、高梨さんは異常なまでに喜び、アパート中に響く声で「運命の人が現れた」と叫び始める。
翌日、蓮とさくらは高梨さんがストーカーだと確信するが、蓮はバイトで付き添えず、一人で帰宅したさくらは高梨さんに尾行され、自宅前で直接対峙することになる。
203号室あらすじ4話
高梨さんからの異常なメッセージに悩む蓮は、2538件もの大量のLINEに恐怖を覚える。
一方、高梨さんは蓮の歯ブラシを舐めたり壁を削るなど異常行動をエスカレートさせていた。
蓮はさくらを心配して家まで送り届けるが、帰宅したさくらが「ただいま」と声をかけると、リビングのソファに高梨さんが座っており「おじゃましています、お嬢さん」と声をかける衝撃の展開で終わる。
203号室あらすじ5話
高梨さんがさくらの実家に財布を届ける善人として侵入し、さくらの部屋で蓮との写真を発見して嫉妬を燃やす。
恐怖に支配されたさくらは蓮を避けるようになり、一方で高梨さんは散歩中の犬を殺してハンバーグにして蓮を誘う異常行動に出る。
さくらの変化を不審に思った蓮が高梨さんの写真を見せて問い詰めると、さくらは激しく動揺してしまう。
真相を悟った蓮は203号室に向かい、「さくらちゃんに何をしたんだ!」と怒りの声を上げて高梨さんに立ち向かう決意を見せた。
203号室あらすじ6話
蓮が高梨さんを問い詰めるも、彼女は異常な態度でさくらの存在を否定し、蓮を部屋に誘い込もうとする。
城さんが割って入り、蓮に高梨さんの過去の犯罪(妹とその婚約者の殺害)について語り、引っ越しを勧告する。
一方、森で真帆の首を切断された遺体が発見され、さくらは家庭教師のバイト帰りに高梨さんに刃物で襲撃されるが、弟の樹が間一髪で現れて難を逃れる。
最後は各キャラクターの心境が描かれ、包丁を研ぐ高梨さんの不穏な姿で幕を閉じる。
203号室の最終回結末をネタバレ考察
『203号室』はまだ完結していませんが、これまでの展開から最終回結末をいくつかのパターンで考察してみました。
蓮やさくらは無事助かるのか、高梨さんの最期はどうなるのでしょうか?
203号室ネタバレ最終回結末:蓮とさくらの運命
蓮とさくらが高梨さんの恐怖から解放されるのか判明するのが本作の最終回だと思われます。
まだ確定はしていませんが、真帆は恐らく高梨さんによって殺害されてしまったのでしょう。
2人は真帆と同様に、悲惨な結末を迎えてしまうのか気になりますよね。
最大のヒントとなるのは物語冒頭のシーン。
1話の1ページ目で、包丁を持った高梨さんから蓮とさくらが手を繋いで逃げるシーンが描かれました。
ここで、さくらがつまづいてしまい「キャー」と叫び、血しぶきのコマ割りで「自分には人間がわかっていなかった」という台詞が挿入。
そして次のページで「あれからどれくらい経つのか」という台詞と共に、物語がスタートします。
この台詞は過去を振り返っているように読み取れるので、蓮は殺されずに済んだということはほほ間違いありません。
ただ、描かれた血しぶきがさくらのものだった場合、彼女は命を落としてしまったという可能性はあります。
冒頭のシーンが物語の最終局面なのかはわかりませんが、2人の無事を祈りたいと思います。
203号室ネタバレ最終回結末:高梨さんの最期
高梨さんのストーカー行為は回を追うごとに危険度を増しています。
その狂気の行きつく先はやはり、蓮の命を奪うか、彼に関わる全ての人が命を落とすかでもしないかぎり、止まることがないでしょう。
蓮やさくらが生存した状態で最終回を迎えるためには、最終的に誰かが止める必要があります。
最も現実的な結末として考えられるのは、高梨さんが蓮を追いかけている最中に事故に遭って命を落とすもしくは警察に逮捕されるというパターンです。
上記でもお伝えしたとおり、1話の冒頭で高梨さんが包丁を持って蓮とさくらを追いかけているシーンが描かれていることから、この展開は十分に予想できますよね。
また高梨さんが蓮に完全に拒絶された場合、暴走してしまう可能性も考えられます。
異常な愛情が憎しみに変わった時、彼女はどのような行動に出るのでしょうか。
もしかしたら高梨さんが蓮に執着するあまり、彼を殺害。
遺体を自分の部屋に連れ帰って「愛し続ける」という狂気的なバットエンドが待っているかもしれません。
高梨さんに気に入られていた城さんの妹の婚約者も殺害されてしまったという事をふまえると、可能性は高いと思います。
そうなった場合、ホラー作品として軍を抜いた衝撃的な最終回になることは間違いないでしょう。
203号室ネタバレ最終回結末:城さんは高梨さんに殺害されてしまう?
城さんはこの物語のキーパーソンになってくると思います。
物語序盤では、敵か味方かわからず怪しい行動を取っていた城さんですが、6話で彼の目的が遂に判明しました。
城さんは妹とその婚約者を高梨さんに殺されており、決定的証拠を掴もうと監視を続けています。
しかし、これは非常に危険な立場であり、高梨さんにとって最も排除したい人物と言えるでしょう。
城さんは既に高梨さんに目をつけられている可能性が高く、次のターゲットになる可能性は十分にあります。
城さんが高梨さんの犠牲になることで、蓮がより一層事態の深刻さを理解し、決定的な行動に出るきっかけになるかもしれません。
一方で、城さんは警戒心が強く、高梨さんの危険性を十分理解している人物でもあります。
最終回では、城さんが高梨さんの決定的証拠を掴んで警察に通報し、事件解決の立役者になる可能性もあります。
妹の仇を討つという動機もあるため、城さんが最後まで生き残り、高梨さんを追い詰める重要な役割を果たすパターンもあるのではないでしょうか。
まとめ

『203号室』の全話ネタバレや、最終回結末の考察についてお届けしましたが、いかがでしたか?
本作は、百鬼夜行先生が描く現代ホラー漫画の傑作で、「身近にありそうな怖さ」が不気味に描かれていました!
人間の心の奥底に潜む恐怖を、非常にリアルに描いた作品として、多くの読者を魅了しています。
読者にとって「他人事ではない」と思わせる現実的な恐怖が、『203号室』という作品の完成度を高めているように思えます。
特に高梨さんの異常な執着心と、それがもたらす恐怖は、幽霊や化け物よりもはるかに強烈です。
蓮やさくらは高梨さんの魔の手から逃げることができるのか、そして城さんは高梨さん逮捕の証拠を手に入れることができるのか、今後の展開に注目していきましょう。
最終回結末までストーリーのネタバレを更新していきますので、また読みに来てくださいね。
「203号室ネタバレ全話!漫画の最終回結末についても考察」でした。